治療の流れ ― 初診から完治まで ―
歯内療法(根管治療)は、単に処置を行えば終わる治療ではありません。原因の特定、治療戦略の立案、無菌的処置、経過観察までを含めて、はじめて「治った」と判断できる医療です。
当院では、初診時から治療完了後までを一つの流れとして設計し、再発を繰り返さないこと、そしてその歯にとって「最後の歯内療法」となることを目指しています。
Step 1|初診・ご相談
初診では、現在の症状やこれまでの治療経過について詳しくお伺いします。「いつから痛むのか」「過去にどのような治療を受けたのか」「抜歯を勧められた理由は何だったのか」など、症状の背景を正確に把握することが、診断精度を高める第一歩です。痛みが強い場合には、必要に応じて応急的な処置を行い、症状の緩和を優先します。

Step 2|精密検査・診断
歯内療法において最も重要なのは「診断」です。当院では、歯科用CTによる三次元的評価、レントゲン画像、口腔内診査、打診・温度診などの臨床検査を組み合わせ、痛みや病変の原因を多角的に分析します。根管治療が本当に必要なのか、再治療が適切なのか、外科的歯内療法の適応なのか、あるいは保存が困難なのか―― ここを曖昧にしたまま治療を進めることはありません。

Step 3|治療方針・治療計画のご説明
検査結果をもとに、現在の状態、治療の選択肢、それぞれのメリット・デメリット、成功率やリスクについて丁寧にご説明します。当院では、患者様が内容を理解し、納得したうえで治療に進むことを重視しています。治療回数や期間、費用についても事前に明確にお伝えします。

Step 4|歯内療法(根管治療・再根管治療)
治療は、無菌的環境を前提に行います。マイクロスコープによる拡大視野下で、根管内の感染源を除去し、洗浄・消毒を行います。再治療や難治症例では、見逃されていた根管、破折器具、穿孔、複雑な根管形態などを一つひとつ確認しながら慎重に処置を進めます。症例によっては、複数回に分けて治療を行う場合もあります。

Step 5|根管充填・最終封鎖
根管内の感染が十分にコントロールできたと判断した段階で、根管充填(封鎖)を行います。この工程は、再感染を防ぐうえで極めて重要です。封鎖の精度が低いと、再び細菌が侵入し、病変の再発につながります。当院では、長期的な安定を見据えた封鎖を重視しています。
Step 6|補綴・修復治療(必要な場合)
根管治療後は、歯を守るための補綴・修復が重要です。適切な修復が行われないと、再感染や歯根破折のリスクが高まります。当院では、歯内療法後の歯をどのように守るかという視点で、修復方法についてもご説明します。補綴治療は、紹介元医院やかかりつけ医で行っていただく連携体制も可能です。
Step 7|経過観察・フォローアップ
歯内療法の治癒は、治療直後に判断できるものではありません。痛みが消えても、骨の治癒には時間がかかることがあります。当院では、治療後も一定期間の経過観察を行い、レントゲンや症状の変化を確認します。問題がなければ治療完了と判断し、必要に応じて紹介元医院へお戻しします。
治療期間・通院回数について
治療期間や通院回数は、症例の難易度や歯の状態によって異なります。当院では多くの場合、2~3回で完了することが多い一方で、回数を増やさないことよりも、1回あたりの診療時間を十分に確保し、必要な工程を省略せず丁寧に行うことを重視しています。これにより、治療の精度を高め、再治療のリスク低減を目指します。ご多忙の方や遠方からお越しの方で、短期集中治療(別途追加料金)をご希望の場合は、事前にご相談ください。
当院が目指す治療のゴール
当院の歯内療法のゴールは、「痛みが取れること」だけではありません。再発を繰り返さず、その歯が長く機能し続けること、そして患者様が安心して噛める日常を取り戻すことです。
初診から治療完了まで、一貫して責任をもって対応します。
