未処置根管
未処置根管(みしょちこんかん)とは、本来治療されるべき根管の一部が見逃されたまま残っている状態を指します。一見すると根管治療が行われているように見えても、複雑な根管形態の中に未処置の根管が存在すると、そこが感染源となり、痛み・腫れ・根尖病変の再発を引き起こします。当院では、未処置根管の有無を精密に診断し、再発の原因を根本から解決する歯内療法を行っています。
未処置根管とは
歯の根管は、1本とは限らず、大臼歯では3本以上、側枝やイスムスを含めると非常に複雑な構造をしています。その一部が治療されずに残ると、細菌が温存され、慢性的な感染源となります。
特に多い未処置根管の例
- 上顎大臼歯のMB2(第2近心頬側根管)
- 下顎大臼歯の遠心根の分岐根管
- 側枝・イスムス内の未処置部位
主な症状
- 根管治療後も痛みや違和感が残る
- 噛むと違和感・鈍い痛みがある
- 歯ぐきが周期的に腫れる
- 瘻孔(フィステル)ができる
- レントゲンで根尖病変が改善しない
なぜ未処置根管が生じるのか
未処置根管は、技術不足だけでなく、設備・時間・治療環境の制約によっても生じます。
- 肉眼での治療による視認限界
- 歯科用CT未使用による形態把握不足
- ラバーダム未使用による感染管理の不十分さ
- 保険診療の時間的制約
診断のポイント
未処置根管の診断には、三次元的かつ拡大視野での評価が不可欠です。当院では以下を組み合わせて診断します。
- 歯科用CTによる根管形態の三次元解析
- マイクロスコープによる根管探索
- 既存根管充填材の位置・長さの評価
- 症状と画像所見の一致の確認
治療方針
未処置根管が原因の場合、治療の本質は再根管治療です。見逃されていた根管を特定し、適切に洗浄・消毒・封鎖することで、病変の治癒が期待できます。
再根管治療の流れ
- 既存の被せ物・土台・充填材の除去
- 未処置根管の探索・確認
- 感染源の徹底除去と根管洗浄
- 再発を防ぐ精密な根管充填
放置した場合のリスク
未処置根管を放置すると、根尖病変が拡大し、将保持歯質の破壊や歯根破折につながることがあります。「何度治療しても治らない歯」の多くに、未処置根管が関与しています。
よくある質問
- Q. 未処置根管は必ず再治療が必要ですか?
- A. 症状や病変がある場合は、
再根管治療が必要となります。 - Q. 他院で治療済みでも診てもらえますか?
- A. はい。
他院治療後の再評価・再治療は、
歯内療法専門の重要な役割です。 - Q. 再治療で治る可能性はありますか?
- A. 多くの場合、
未処置根管を適切に処置することで
症状の改善・病変の治癒が期待できます。
