側枝・イスムスの問題

側枝(そくし)・イスムスとは、主根管から分岐する細い根管や、複数の根管同士をつなぐ複雑な連結構造を指します。これらは肉眼や通常のレントゲンでは把握が難しく、未処置のまま残ると根管治療が成功しない最大の原因となります。当院では、歯内療法専門の視点から、側枝・イスムスを前提とした診断・治療を行っています。

側枝・イスムスとは

根管は一本の単純な管ではなく、実際には枝分かれや連結を伴う立体構造です。側枝は主根管から分岐する細い通路、イスムスは2本以上の根管をつなぐ帯状構造であり、特に大臼歯で高頻度に認められます。

なぜ問題になるのか

  • 器具が物理的に届かない領域である
  • 細菌や感染組織が残存しやすい
  • 洗浄・消毒が不十分になりやすい
  • レントゲンでは処置済みに見える

側枝・イスムスが原因で起こる症状

  • 根管治療後も痛みや違和感が残る
  • 噛むと響くような症状が続く
  • 根尖病変が改善しない・再発する
  • 長期間治療しても完治しない

診断のポイント

側枝・イスムスの存在は、歯内療法を前提とした診断を行わなければ見逃されます。

  • 歯科用CTによる三次元的根管形態の把握
  • 過去治療歴と症状の経過分析
  • 治癒しない根尖病変の原因精査
  • 歯根破折・再感染との鑑別

治療方針

側枝・イスムスは「見つけて削る」ものではなく、洗浄・消毒で制御する領域です。当院では、最新の歯内療法技術を用いて対応します。

当院での対応

  • マイクロスコープ下での精密治療
  • 十分な根管洗浄・消毒(LAI等)
  • 側枝・イスムスを考慮した治療設計
  • 必要に応じた外科的歯内療法

放置した場合のリスク

側枝・イスムス由来の感染を放置すると、根尖病変の慢性化や歯の保存不能につながります。「きちんと治療したはずなのに治らない歯」こそ、歯内療法専門医による再評価が必要です。