精密根管治療
精密根管治療(Microscopic Endodontics:顕微鏡下歯内療法)とは、肉眼や従来の経験則に頼る治療ではなく、拡大視野・三次元診断・科学的根拠を基盤として行う、現代歯内療法の最高水準の治療概念です。根管治療の成否は、わずか数百ミクロン単位の精度に左右されます。そのため、設備・診断力・術者の専門性が結果に直結します。
なぜ「精密」が必要なのか
根管は単純な一本の管ではなく、側枝・イスムス・複雑な分岐を有する三次元構造です。従来法では見逃されやすいこれらの領域に感染源が残ることで、再発・慢性化が起こります。精密根管治療は、これらの見えないリスクを最小化するための治療です。
- 肉眼では確認できない微細構造の把握
- 感染源の取り残し防止
- 治療後の再発リスク低減
精密根管治療を構成する3つの柱
① 拡大視野による治療
マイクロスコープを用い、根管内部を高倍率で直接確認しながら治療を行います。これにより、見落とされがちな追加根管や破折器具、微細な穿孔の早期発見が可能になります。
② 三次元的な精密診断
歯科用CTにより、レントゲンでは把握できない根管形態・病変範囲を立体的に解析します。診断の精度は、そのまま治療成功率に直結します。
③ 科学的に裏付けられた洗浄・消毒
根管治療の本質は「感染制御」です。薬液洗浄・活性化・消毒プロトコルを科学的根拠に基づき組み立て、根管内の細菌負荷を限界まで低減させます。
一般的な根管治療との違い
精密根管治療は、「同じ根管治療」という言葉で括れないほど、アプローチと結果が異なります。
- 診断:二次元 → 三次元(CT)
- 視野:肉眼・ルーペ → マイクロスコープ
- 処置:経験則中心 → エビデンスベース
- 目的:その場しのぎ → 長期保存
精密根管治療が特に有効なケース
- 再発を繰り返す歯
- 他院で「難しい」と言われた症例
- 複雑な根管形態を有する歯
- 外科的歯内療法を検討されている歯
当院の精密根管治療の特徴
当院では、歯内療法専門医としての臨床経験と研究成果を基に、精密根管治療を「特別な治療」ではなく標準治療として提供しています。一本の歯の保存価値を最大限に引き出すことが、私たちの使命です。
